今年11月下旬に行われたピッチデーには、事前審査を通過した10社が参加しました。インテリジェント・サーフェス株式会社は、イスラエルのQuLab Medical社、オランダのLipoCoat社とともに最終選考を通過し、2021年1月から当社との共同パイロットプロジェクトを開始します。
インテリジェント・サーフェス株式会社 代表取締役 切通義弘氏は、「弊社は、生体を模倣する素材『MPCポリマー』の合成技術と素材へのコーティング技術とを巧みに駆使し、様々な医療機器表面を、弊社名称でもあるインテリジェント・サーフェス(高機能な表面)へと改質します。MPCポリマーで覆われた医療機器は、生体親和性、防汚性などの生体固有機能を発揮する製品へと生まれ変わります。
ピッチコンテストでは、弊社技術、MPCポリマーが持つ魅力を存分に伝えることができました。ヘレウスが求める機能を満足させる企業、素材であると認知され、プロジェクト採択につながったものと確信しています。3か月間のヘレウスとの協働は、MPCポリマーの更なる潜在機能を引き出し、我々インテリジェント・サーフェスの成長をも促進するものと期待しています」と述べています。
当社の日本法人、ヘレウス株式会社 代表取締役社長の山内秀人は、「日本のスタートアップが本プログラムの参加企業に選ばれたことを大変嬉しく思います。インテリジェント・サーフェスの技術は様々な医療機器に適用が可能で、治療にあたる医師の負担軽減や治療に伴う問題の発生を防ぐポテンシャルを持っています。『材料から医療機器を変えたい』という切通社長の ビジョンは私たちの目指す方向と一致しており、本プログラムでの協業を通じてウィン・ウィンを実現できると考えています。
ヘレウスグループは近年オープンイノベーションを強化しており、日本においても、コロナ禍にあっても手綱を緩めることなく、革新的な技術を持つスタートアップを見出すことに力を注いできました。私たちは単なる投資や利益の追求ではなく、協業を通じて課題を解決することを重視しています。今後も日本の 有望なスタートアップ企業や技術をスカウトし、一緒に社会実装に取り組んでいきます」と述べています。