シンク・ラボラトリーとヘレウス、微細線印刷、線幅6ミクロンメートルを実現

~プリンタブル電子回路技術に飛躍的進歩を~

2014/12/8

  • 株式会社シンク・ラボラトリーと、ヘレウス株式会社は、グラビア製版技術を用いて、金属・有機物錯体ペーストで、6ミクロンメートル幅の微細線印刷に成功したことをお知らせいたします。

ヘレウスのレジネート
ヘレウスのレジネート

株式会社シンク・ラボラトリー(千葉県柏市高田1201-11、代表取締役社長 重田 龍男)と、ヘレウス株式会社(東京都文京区大塚2-9-3、代表取締役社長 土屋 淳)は、グラビア製版技術を用いて、金属・有機物錯体ペースト(以下レジネート)で、6ミクロンメートル幅の微細線印刷に成功したことをお知らせいたします。グラビアオフセットの場合、銀ペーストを用いた線幅は数十ミクロンが一般的ですが、両社の製品技術によって、高い導電性を維持しつつ、これまでの線幅を大きく下回る6ミクロンメートルの微細線幅の印刷が可能となります。これにより、プリンタブル電子回路技術に飛躍的進歩をもたらします。

飛躍的進歩をもたらす技術の一つである株式会社シンク・ラボラトリーのグラビア製版技術について

基本となるレーザー装置は、最大25,600dpi描画解像度により様々な微細パターンを高画質に再現できることが特長です。グラビアオフセット印刷は高精度化、微細化の点で有利ですが、一方で版の品質に大きく影響するため、専用の高画質レーザーが使用されています。研磨やめっきなどを含め、全ての製版工程はロボットによる自動搬送で行われ、版の表面精度から絵柄の全体精度、版深度の均一性に至るまでミクロン単位の高精度を維持することで、最適なグラビアオフセット印刷を実現するロール製作を可能としています。

ヘレウスのレジネートの特長について

一方、ヘレウスのレジネートは、金属粒子を含まない金属と有機物錯体を用いたペーストです。一般的な銀ペーストとの大きな違いは、焼結後の膜厚と体積低効率に現れます。一般的な厚膜ペーストは5~15ミクロンメートルという膜厚であるのに対し、レジネートは0.05~1ミクロンメートルとはるかに薄いのが特長です。これはレジネートに含まれる金属(銀)含有率が一般ペーストに比べ低いため可能となります。また、レジネートは有機化合物と結合している金属が、焼結時に部分的に金属結合を形成するため、大変低い体積抵抗率を実現します。体積抵抗率は5ミクロンオームセンチメートル以下と低く、これは、バルク銀の数倍程度、一般的な銀ペーストの10分の1以下程度となります。このような特長から、表面平滑が高く、精細で均一性に優れたパターンを印刷が可能となります。焼成温度も約200℃から250℃で、ガラス上に良好な密着強度が得られます。現時点においては、ガラス基板などに限られていますが、今後樹脂基板向けレジネートの開発を進めて参ります。

今回の両社の製品技術により、今までフォトリソグラフィーが必要であった領域を印刷でできるようになるなど、電子機器の更なる小型化や高機能化への要求に対し、コストを抑え、尚且つ十分に対応することが可能となります。今後両社では、更にこの技術の応用範囲を拡大するために、線幅3ミクロンメートルの微細線印刷の実現に向け、開発を進めて参ります。

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