ヘレウスの新しい焼結技術は、パワーエレクトロニクスが今後求める更に厳しい性能要求にお応えします。最適化された材料は、チップ接合に生産効率をもたらすとともに、電力密度を向上しコンポーネントの信頼性を高め、日本で要求される極めて高い品質基準を満たします。更に、ヘレウスのダイトップシステムは、耐熱信頼性の向上、生産工程の簡素化により、生産効率化と設計自由度の向上を実現します。
焼結技術のエキスパートであるヘレウス
当社は、焼結技術のエキスパートとして、半導体およびエレクトロニクスパッケージング産業における材料ソリューションを提供しています。特に今後の成長が期待されるパワーエレクトロニクスでは、チップ接合の進化が不可欠となり、当社は効果的なダイアタッチソリューションである鉛フリーのmAgic銀焼結ペーストを提案しています。この特許技術は、お客様の製品の更なる高性能化に寄与します。自動車産業向けの金属セラミック基板、その使用に適した銅線、最先端技術によるアルミニウムリボンを含むヘレウスの充実した材料ポートフォリオが、パッケージ能力を一層強化します。
当社は、包括的なテクニカルサービス、コンサルティング、ドイツ本社に有するアプリケーションセンターでのトレーニングなど、充実したサービスを提案しています。きめ細やかなサービス内容で、お客様の製品の新規開発を支援し、他に先んじた事業を展開しています。また、お客様に焼結プロセスに関する知識を深めて頂くため、信頼性を高める接合技術に関するセミナーも開催しています。
パワーエレクトロニクスに関するノウハウに基づいたダイトップシステム
現在、ほとんどのチップ上部の接合は、ハンダとアルミニウムワイヤボンディングに依存しています。そのため、より高い動作温度と信頼性の向上に対する要求を満たすための障害となっています。この問題を解決するために、当社では、アッセンブリおよび接合技術の性能を向上する材料システムである「ダイトップシステム(英語表記、Die Top Systemの略称DTS、以下、DTS)」を提案しています。DTSは、塗布済の銀焼結ペースト「mAgic」と銅フォイルを組み合わせたチップ上部に接合する複合材料で、焼結技術を組み合わせ、チップを破損させることなく銅線ボンディングを行うことができます。この技術は、導電性と熱伝導性、およびチップ接合の信頼性を大幅に向上させ、モジュール全体の性能を最適化することができます。塗布済みの銀焼結ペーストを使用したことで、工程を簡素化し、チップとDTSの焼結を1回のプロセスでまとめて行うことができます。また、銅線ワイヤボンディング接合が可能になるため、ボンディング本数が減り、更に生産工程を効率化し、より一層のデザイン自由度を得ることができます。
これらの要素を組み合わせることで、230°Cを超える動作温度、10年を超える耐久性要求、可能な限りのコスト低減を実現し、次世代パワーモジュールの開発をより迅速に行うことを可能にします。
また、次世代の素材と焼結技術を利用したパワーエレクトロニクスモジュールは、より高い電力密度とスイッチング周波数を実現します。これにより、次世代ワイドバンドギャップパワーモジュールの設計で問題となる耐熱信頼性を向上し、モジュールのコンパクト化にも寄与します。
当社では日本国内において、2019年4月17日から19日まで幕張メッセで開催される、第34回電源システム展、ブース番号6D-43に出展し、パワーエレクトロニクス産業に対し、mAgic銀焼結ペースト、DTSを含む幅広いソリューションを提案いたします。