ヘレウス、アクセラレータプログラムに3社のスタートアップを採択

令和2年12月17日

ドイツ・ハーナウ - 先端技術を有するグローバル企業のヘレウスは本日、アクセラレータプログラムに参加するスタートアップを3社選出したことをお知らせいたします。それら3社は、日本のインテリジェント・サーフェス株式会社、オランダのLipoCoat社、イスラエルのQuLab Medical社で、主にバイオセンサーとコーティングを開発しており、2021年1月から本プログラムに取り組みます。

ヘレウスアクセラレータは、2020年から2021年にかけて医療技術とセンサーに焦点を当てて、今回で2回目の開催となります。今年11月下旬に行われたピッチデーでは、ファイナリスト10社が自社のアイデアを発表しました。その後、3社のスタートアップがヘレウスの審査員によって選ばれました。

採択されたスタートアップ3社について

インテリジェント・サーフェス株式会社

インテリジェント・サーフェス株式会社のチーム

インテリジェント・サーフェス株式会社は、2016年に東京大学発のスタートアップとして設立されました。同社は、医療機器向けの生体適合性ポリマー コーティング剤「MPCポリマー」を開発しています。

同社のMPCポリマーコーティング剤にはユニークな構造があるため、金属、セラミックス、ガラス、プラスチック、シリコーンなど、さまざまな材料に適用することができます。MPCポリマーは、生体膜表面の主成分であるリン脂質の極性基構造を模倣しています。したがって、MPCポリマーで被覆された材料の表面は、高い生体適合性、抗血栓性、防汚性、高い潤滑性を有しています。 同社は、その社名の通り、様々な医療機器に「インテリジェントな表面」を構造化し、表面性能を最適化しています。同社がターゲットとしている主な用途は、カテーテル、ガイドワイヤー、人工血管、眼内レンズなどの医療機器です。

同社はリアルテックベンチャー・オブ・ザ・イヤー2019スタートアップ部門賞を受賞するなど、複数の賞を受賞しています。

LipoCoat(リポコート)社

LipoCoat(リポコート)社のチーム

2016年に設立されたLipoCoat社は、オランダのトゥエンテ大学からスピンオフしたナノテクノロジーおよびバイオテクノロジー企業です。同社は、ヘルスケアに関わる感染対策ソリューションに特化しており、医療機器向けの生体を模倣した無毒なコーティング剤を開発しています。このコーティング剤は、医療機器に細菌が付着するのを防ぎ、重篤な感染症のリスクを低減します。

この革新的なコーティング剤を開発するにあたり、同社は自然から発想を得ました。製品は、人体のあらゆる細胞を取り囲むリン脂質二重層を模倣しており、非常に生体適合性の高いものとなっています。また同社のコーティング剤は、医療機器の使い勝手の良さと性能を向上させます。最初の用途としては、 コンタクトレンズ、カテーテル、研究開発用機材などがあります。

同社は、過去3年間で欧州バイオテックスタートアップ2019を受賞する など、20の賞を受賞しています。

QuLab Medical(キューラボメディカル)社

QuLab Medical(キューラボメディカル)社のチーム

QuLab Medical 社は2016年に設立されたイスラエルのテルアビブ大学発のスタートアップ企業です。同社は糖尿病予防と管理を専門としています。

糖尿病患者は、継続的に血糖値をモニタリングするために、皮膚上のセンサーを使って血糖を測定するシステムを利用しています。現在市販されているソリューションは、血糖値を測定するだけで、他の代謝データを記録することはできません。

同社は、これらの課題を解決するソリューションを開発しました。同社は5人のチームで、ナノセンサーを使用して、血糖値だけでなくその他の代謝データも継続的に測定する小型な低侵襲性パッチを開発しています。このデータはリアルタイムで測定し読み取ることができます。ユーザーは、パーソナライズされた 代謝プロファイルを作成することができ、その結果、食生活やライフスタイルに関するより良い意思決定を行うことができます。

同社は、過去2年間でイスラエル・イノベーション庁から2つの助成金を 獲得しています。

ヘレウスアクセラレータについて

ヘレウスアクセラレータは2019年に開始されたプログラムで、スタートアップ企業がヘレウスと共にアイデアや製品をさらに開発し、販売する機会を提供しています。スタートアップ企業はこの目的の下、研究室、試験装置、ヘレウスの広範な顧客やパートナーのネットワークにアクセスすることができます。本プログラムの目的は参加するスタートアップ企業との長期的な協力関係を確立することにあり、またそれと同時に、連携プロジェクト以外の課題への支援も行うことにあります。