タッチパネル
ほとんどのフィルムベースの静電容量式タッチセンサーは、依然としてITO(酸化インジウムスズ)フィルムで作られています。ITOフィルムはスパッタリングプロセスという、成熟してはいますがエネルギーと資源を大量に消費する製造処理方法によって生産されます。
ITOフィルムは柔軟性に欠け、曲げ等の機械的ストレスにより簡単に亀裂を発生します(図1) 。
静電容量式タッチシステムは、今やスマートフォンやタブレットだけでなく、その他様々な電子機器のヒューマンマシンインターフェイス(HMI)において主流のテクノロジーとなっています。Clevios™PEDOT導電性ポリマーを使用した静電容量式タッチ・テクノロジーは、次世代タッチディスプレイの柔軟性、折りたたみ機能、湾曲性、3D処理能力、ウェアラブル性の向上に役立っています。
ほとんどのフィルムベースの静電容量式タッチセンサーは、依然としてITO(酸化インジウムスズ)フィルムで作られています。ITOフィルムはスパッタリングプロセスという、成熟してはいますがエネルギーと資源を大量に消費する製造処理方法によって生産されます。
ITOフィルムは柔軟性に欠け、曲げ等の機械的ストレスにより簡単に亀裂を発生します(図1) 。
導電性フィルムには、静電容量式タッチセンサーを製造するためのパターニングが必要です。これは、レーザーまたは湿式プロセスのいずれかの方法により可能です。
パターン見え問題は、ITO、AgNW、金属メッシュ、CNTのすべての導電性材料の抱える課題です。光学特性が異なるため、パターン化された(エッチングされた)領域とパターン化されていない(エッチングされていない)領域の両方を不可視化することは困難です。この目に見えてしまう部分は、透過率、色、ヘイズ、および屈折率の違いにより、製造工程上の追加なしに隠すことはできません。仮に対策した場合でも、わずかに見えてしまう部分が残ることがあります。
ヘレウスは、Clevios™コーティングを湿式プロセスでパターン化する特別な技術を開発しました(図5)。生成されたパターンは人間の目には見えないか、見えたとしてもほとんどわからない程度なので、不可視化工程を追加する必要はありません。これにより製造コストを抑えることができます。マスクされたClevios™フィルムをClevios™Etchの溶液に浸します。Clevios™エッチングは、導電層を物理的には除去(エッチング)しませんが、光学特性を変更することなく、導電性を無効(不活化)にすることができます(図6)。
マスキングは、経済的なスクリーン印刷、グラビア印刷やフレックス印刷プロセス、またはフォトレジストにて繊細構造に対しても可能です。実装ガイドもご用意しています。
容易に実装可能な特別なCCD光学検査装置によって工程下での分析検出検査が可能になります。
Clevios™PH 1000は、最大1000 S / cmを誇る世界最高の導電性PEDOT:PSS分散液をヘレウスは 提供しています。これは、タッチパネルの用途に適した高い透過率で、コーティング用配合液にて150Ω/ sqという低いシート抵抗を実現します。
Clevios™ F 100Tは、高導電タイプのPEDOT:PSS水分散液で高耐湿熱性例えば60/90や85/85といった過酷な条件下で高い安定性が必要な配合液の原料に適しています。
Clevios™ F ETは、12ミクロンのウェットフィルム膜厚で200Ω/ sq以下のシート抵抗を得られ、そのまま使用可能なコーティング配合液の1つです。
Clevios™ F DX2 / Clevios™ XLは、優れた硬度と耐溶剤性を備えた新しい2成分コーティング用配合液です。
Clevios™ EtchおよびClevios™ Set S3は、Clevios™でコーティングしたフィルムをパターン化するための補助材料です。Clevios™ Etchは水溶性粉末であり、Clevios™ Set S3はスクリーン印刷可能なマスク剤です。
低シート抵抗
大型ディスプレイ等、より低いシート抵抗(SR)を必要とするタッチセンサー向けに、ヘレウスは銀ナノワイヤ(AgNW)とPEDOT:PSSのハイブリッド材料であるClevios™ HY Eを提供しています。Clevios™ HY Eは、そのまま使用可能なコーティング用配合液です。銀ナノワイヤを酸化から保護するためのトップコート(表面塗料)であるClevios™ OC 1もご用意しています。Clevios™ HY Eは、他のClevios™配合液での透明導電膜同様にパターン化できます。さらに詳しい情報は こちら をご覧ください。