プラスチック加工プロセスでの赤外線加熱の応用

コンテナの溶着、フィルムの延伸、PETボトルの成型など、プラスチック業界の多くのプロセスにおいて、プロセスの最適化を目的に赤外線技術が使われています。

赤外線ヒーターは製品やプロセスの工程に正確に合わせることが可能です。適切に配置された赤外線ヒーターとフレキシブルな設計で複雑な形状をしたものでも加熱することができます。また赤外線ヒーターの特長を生かし、秒単位でON/OFFを切り替えることができるため、省エネルギーはもちろんのことプロセスコストの削減も期待できます。

導入事例

赤外線ヒーターによる輸送ボックスの熱溶着

Infrared welding of transport containers

イギリスのあるメーカーでは、複雑なトローリーホイールを自動製造ラインで射出成型されたプラスチックパネルで素早く製造しています。

赤外線ヒーターは、予めプログラミングされた製造工程に合うよう、熱をパネルに接触せずに伝達します。この非接触なプロセスにより、材料にダメージを与えることなく最終製品の品質を向上するとともに、最終の製造コストの削減にも成功しました。

赤外線ヒーターによる圧力タンクの熱溶着

Infrared heat welds pressure vessels

英国のある会社では、水処理用にガラス繊維強化ポリプロピレン製の圧力タンクを使っていました。

円筒形の水タンクは2つの成型部からなり、短波長赤外線ヒーターで溶着することで、アセンブリ後に約10バールの内部作動圧力に耐えることができました。

赤外線ヒーターによるシュリンクフィルムの加熱

赤外線ヒーターによるシュリンクフィルムの加熱

イギリスのCherry Electrical Products社は、スクリーン印刷後の加熱乾燥ゾーンを温風炉から赤外線ヒーターシステムに替え、高性能コンピュータキーパッドの品質改善とそれに伴うランニングコストの削減を実現しています。

赤外線ヒーターによる樹脂成形品の塗装乾燥

赤外線ヒーターによる樹脂成形品の塗装乾燥

イギリスにあるKestrel Injection Moulders社が、樹脂成型品であるキーパッドの塗装乾燥時間が80%以上短縮できた事例をご紹介します。

家電メーカー向けに電子レンジのキーパッドなどのような樹脂成型品の多くは、仕上げ工程で表面に保護コートを施しています。この会社では、コート乾燥のために風炉を使っていましたが、生産性や品質の向上の要求に対応できていませんでした。

生産性向上の要求に応えるために、理論的には炉温度や風量を上げ乾燥時間を短くすることができますが、実際にはコート表面に埃やチリの付着、シワ、ひび、張りの発生などの品質問題や、炉内が設定温度になるまで時間がかかるなど、多くの課題がありました。

中波長赤外線ヒーターシステムを導入したことによって、塗膜表面品質が飛躍的に上がり、乾燥時間は従来の熱風炉で20分程度かかっていたものが3分半程度まで、大幅に短縮されました。

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