ガラス成形プロセスで赤外線加熱が注目されてきている。従来、赤外線ヒーターはコーティング乾燥、ラミネートガラス工程など、ガラス製造工程でも比較的に低温領域で利用されてきた。赤外線加熱においてはガラス成形温度の700℃は高温領域にあたり、過去には赤外線加熱をあまり検討されてこなかった。しかし、スマートフォンなどに代表される多くの工業製品で曲面ガラスの採用の増加に伴い、高出力赤外線による「ガラスの急速加熱」の開発が取り上げられてきた。
薄板精密成型の技術開発は勢いを増してきているが、一般にガラス成形には、溶融ガラスを直接金型に流し込み成形するダイレクト成形と、薄板ガラスを再加熱して成形するリヒート成形がある。赤外線ヒーターはリヒート成形に利用されているので、ご紹介したい。