新製品 面状赤外線ヒーター「black.infrared」を開発

平成31年4月2日
~真空条件下での加熱プロセスに優れた均熱性と効率化を提案~

black.infrared
図1 本製品が点灯している様子

ヘレウス・ノーブルライト社(以下ヘレウス社、ドイツ・ハーナウ市、代表取締役社長 ヴォルフガング・シュタング)は、今までにない発想の黒色石英ガラス材を用いた赤外線ヒーター「black.infrared(和名 ブラック.インフラレッド、以下、本製品)」を開発しましたことをお知らせいたします。また、ヘレウス株式会社(以下、当社。東京都文京区大塚2-9-3、代表取締役社長 山内 秀人)は、日本での本製品の試験設備を整え、お客様とのプロジェクトを開始したことをお知らせいたします。

本製品は、最新の黒色石英ガラス材、プリンテッドエレクトロニクス技術、そして赤外線ヒーターメーカーとしてのノウハウを結集し開発されたヘレウス初の面状の赤外線ヒーターです。本製品に用いられている金属フィラメントは、高純度石英ガラスの間に印刷されています。照射面には高い赤外線を放射する高純度石英ガラスを採用し、裏面には金属フィラメントを保護し高い反射性能を有する石英ガラスのコーティングが施されています(図1)。エネルギー波長は約2.5µmで、中波長領域の赤外線を放射します。このような構造上の特徴を持つ本製品には、以下のような特長があります。

1. 優れた均一加熱特性
本製品は、従来の面状ヒーターにはない高出力を実現しました。一般的な面形状の遠赤外線ヒーターのエネルギー密度は30~60kW/m2と言われていますが、そのエネルギー密度をはるかに超える、単位面積あたり最大200kW/m2という高いエネルギー密度を達成しました。フィラメントには印刷技術を用いているため、自由度のあるフィラメント設計が可能です。均熱加熱あるいは部分加熱など、お客様の用途に応じて、フレキシブルに要求される加熱が可能です。

2. 非接触加熱によるクリーンな加熱
産業界の生産工程には、加熱または乾燥といった熱処理工程が複数あります。例えば、本製品の用途の一つとなる、スマートフォンなどのマイクロチップの製造といった半導体製造プロセスでは、半導体中の化学的不純物や粒子の混入は、たとえ超微量であっても、半導体デバイスの不具合につながるため未然に防ぐ必要があります。本製品は、キャリア材料に高純度の黒色石英ガラスを用いており、ケイ素および酸素のみで構成されています。半導体デバイスの性能に影響を及ぼす恐れのある炭素、鉄やチタニウム、クロムやニッケルといった重金属は使用していません。このため、本製品は真空条件下での使用、またはクリーンルームでの使用が可能です。

3. 設置面積の縮小化
本製品は赤外線ヒーターでありながら、大掛かりな冷却設備と排気設備を設ける必要がありません。本製品のユニットとその電源の設置だけでご使用いただけます。装置の設置スペースを大幅に縮小することができます。

当社は、本製品を、ガラス、プラスチック、コーティング乾燥、印刷、太陽電池、半導体といった用途に適していると考えています。中波長赤外領域を放射する本製品を用いて、真空下における効率的かつ超高純度の加熱プロセスが可能になるとともに、オープンな環境下においても、非常にクリーンかつ非接触な生産プロセスが可能になります。当社では、すでに社内試験設備を整えており、今後ますます多様化する厳しい条件を求める産業界のご要望にきめ細やかにお応えしていきます。

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