赤外線は輻射加熱です。
図のように、加熱対象物に照射された赤外線の光は、反射・吸収・透過に分かれ、吸収された赤外線は原子・分子を振動させて摩擦熱が発生します。これが赤外線加熱の原理です。ヒーターへの入力エネルギーは、ほぼすべて熱エネルギーになります。
しかし、そのすべてが加熱に寄与するのではなく、6つのファクターが実際の加熱に影響します。これらのファクターを理解しておくことが赤外線ヒーターを選定・導入する際に重要になります。
産業における加熱プロセスは、装置のボタンをONにし、正確なタイミング、ターゲットとする場所に的確に光エネルギーを入力することが求められます。近年、赤外線加熱プロセスへのご要望として以下のようなご質問があります。
実は優れた赤外線システムを用いれば様々な加熱プロセスが可能です。まずは赤外線の加熱原理を理解することが大切です。
赤外線の加熱原理について
赤外線は輻射加熱です。
図のように、加熱対象物に照射された赤外線の光は、反射・吸収・透過に分かれ、吸収された赤外線は原子・分子を振動させて摩擦熱が発生します。これが赤外線加熱の原理です。ヒーターへの入力エネルギーは、ほぼすべて熱エネルギーになります。
しかし、そのすべてが加熱に寄与するのではなく、6つのファクターが実際の加熱に影響します。これらのファクターを理解しておくことが赤外線ヒーターを選定・導入する際に重要になります。
赤外線加熱では、光源絶対温度(T1)と対象物絶対温度(T2)は有効エネルギーに対し左式の関係があります。
目的温度が高いプロセスでは光源温度が特に重要になります。
ヒーターから対象物に輻射される一次照射率が、加熱効率に対し大きな影響をもつファクターです。ヘレウスのヒーターは独自の金反射膜をヒーターに装着し、照射率95%を達成しています。反射板を必要とする他社製品と比べると20%以上効率がアップします。
対象物質特有の赤外線吸収率と透過率が、加熱に対する大きなファクターとなります。一般的には、ヒーターの出力波長特性と対象物の吸収波長特性が一致することで、高効率な加熱が可能です。しかし、厚みのある対象物の均一加熱や、塗装、コート、接着剤などの乾燥などでは、基材全体を同時に加熱していく必要があり、赤外線透過率も重要な意味を持ってきます。
4. ヒーターの対流損失のファクター
ヒーターから外気に奪われる熱が対流損失です。発熱体が直接外気と接する構造では外気の影響を大きく受けます。ヘレウスのヒーターは石英ガラスの中に光源フィラメントを保持し、対流損失を極めて小さく抑えています。
5. 立ち上がり性能のファクター
立ち上がり時間の速いヒーターは、予熱・待機状態などエネルギーの無駄を防げます。特にタクト・プロセスなどの場合では大幅な省エネが可能です。また、緊急停止にも対応しやすくなります。
6. 被加熱物からの大気への熱損失のファクター
加熱中の対象物に対する外気による冷えも十分に考慮する必要があります。外気が均一に対象物を冷却するのは希で、影響が小さい中心部と影響が大きい端部との温度差が問題になります。そのため設備構造、ヒーターの選定、配置を考慮する必要があります。
赤外線加熱・乾燥プロセスの特徴
アプリケーション
輻射する赤外線エネルギーを効率よく目的物に直接照射できるため、高効率な産業プロセスが可能になります。プロセス時間の短縮化、省エネルギー化を実現します。
赤外線製品について